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『漆積み木パターン表』が完成しました

『時を超えて継承されるものに心惹かれたきっかけは、前職での経験と、祖母が母へ贈った着物でした。結婚後、婚家から漆器を受け継ぎ、金継ぎに携わって、『つなぐ・受け継ぐ』ことにますます心地よさを感じ、これからの生き方を考えました。

そして、双子を授かり、積み木に出会います。

予定よりも小さく生まれた娘たちは、すぐに転院となり、痛む体で1時間かけて病院に通う日々。ようやく会えたのは出産4日後のことでした。想像を超える管の数、くりかえされる消毒。そしてそこには、あまりにも多くの赤ちゃん、子どもたちが入院していることを知りました。出産をして母子共に健康であること、命が繋がる、『生きる』ということは奇跡なのだと、痛感したのでした。

それから十数年後、中川ご夫妻と石田さんからお話をいただいた時、すべてつながっているのだと感じました。

積み木遊びと漆の魅力を詰め込んだ『漆積み木パターン表』。このパターン表が、こどもたちや大人の豊かなあそびと暮らしの、ささやかなきっかけになれば幸いです。』

積み木アート作家 髙木美晴(miharu)

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miharu初のパターン表『漆積み木パターン表』 を、
初めてのダウンロード販売という形で、2025年4/23(水)より発売いたします。

色々なご縁から、誕生することになったこのパターン表。ここでは、その秘話を詳しくご紹介します。

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『漆積み木パターン表』

▶販売期間 2025年4/23(水)~2027年4/30(金)(2年間の期間限定)
▶価格 770円(税込)

▶形式  PDF(ダウンロード商品です)
▶容量  9MB
▶サイズ  A3(裏表)
※プリンター・ネットプリントにてご自身で印刷可能です

▶売上の10%を”KINDI漆おもちゃプロジェクト”に寄付します

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■はじまりは看護師・石田さんの思いから

「NICU(新生児集中治療室)に入院している赤ちゃんの誕生日を祝うために、木製オーナメントに漆を塗ってもらえませんか?」

東北大学病院で、当時NICUに勤務していた看護師の石田渉さんから、滋賀県の5代目 塗師(ぬし)であり、漆を施したキャンプギアブランド「GNU(ヌー)」を手掛ける中川喜裕さんへ、相談があったのは2023年のことのこと。

「NICUの中で誕生日を迎える赤ちゃんとご家族と一緒に、ぬくもりのあるお誕生祝いをしたい…けれど、NICU病棟は、免疫の弱い新生児のため、アルコール除菌ができるものしか持ち込めない。」

そんな悩みを持った石田さんが、漆について発信していた喜裕さんのSNSを見ていて、「抗菌作用があり、アルコール消毒もできる漆を施せば、木製のものも病棟に持ち込めるのでは……漆しかない!」と、漆の効能に着目し、希望を持ったことがきっかけだったそうです。

そんな石田さんの熱い熱い思いに打たれた喜裕さんは、依頼を快諾し、3か月かけて木製オーナメントを無償で漆塗りし、届けたのだそうです。

石田さんの勤務されている病院では、ご家族を中心とした医療「ファミリーセンタードケア」を標榜しており、ご家族の「こんなお祝いがしたい、こんな写真が撮りたい」という希望と、石田さんの看護師としての「お祝いに彩りを添え、豊かな時間を過ごすには…」という思案、双方の思いに喜裕さんが応え、形となって実現した瞬間でした。

ご家族が喜ばれたのはもちろんのこと、石田さんは後日、私たちにもお話してくださいました。

「小さくお生まれになった赤ちゃんは、病状のアップダウンを繰り返すことになります。高度な医療も必要で、オムツを替えるタイミングひとつをとっても細心の注意を払います。

けれど、赤ちゃんの生きる力はほんとうに凄まじい。働いている私たちも勇気をもらっています。その中で、親御さんと一緒にお祝いできるのは特別なことです。毎日毎日成長を見守ってきたからこそ、私たちも非常に嬉しいものなのです。」

■漆塗りの木製玩具を、小児病棟へ

この一件を通して、喜裕さんと元保育士で積み木サロンKINDIを主宰する奥さんの千裕さんご夫妻の中に、新たな一つの目標が芽生えます。

「NICUだけでなく、小児科に入院する子どもたちにも、漆の積み木や木製玩具に触れてほしい。木のぬくもりを感じながら、感性を磨き、豊かな遊びの時間を持ってほしい。」

そこでご夫妻が石田さんと相談しながら立ち上げたのが、「KINDI漆おもちゃプロジェクト」。

一般家庭より募った使われていない積み木や木のおもちゃに、有志による全国の漆チャレンジャーさんたちが漆塗りを施し、東北大病院小児科に入院しているお子さんたちに遊んでもらおうというプロジェクトです。

さらに、メーカーさんや代理店さんからも積み木の提供があったり、寄付先の病院も増えたりと、プロジェクトにかかわる人や企業・機関の数も増え続け、プロジェクトが始まって1年以上が経つ今なお、ご縁は広がりつづけています。

■積み木手帖ができること

この『漆おもちゃプロジェクト』が始まってしばらくした頃、元々お付き合いがあったことから、千裕さん・喜裕さんから積み木手帖へご連絡をいただき、『KINDI漆おもちゃプロジェクトを広め、さらに盛り上げるため、一緒に何かできませんか?』とお声をかけていただきました。

石田さんからも、ZOOMやDMを通じて、NICUの中で100日のお食い初めや1歳・2歳のお誕生日を迎えるお子さんがいること、そのご両親の中には、つらい思いを抱えていらっしゃる方々が少なくないこと、

NICUのリアルな状況はじめ、NICUや小児科のお子さんたちの成長が看護師さんたちの大きな喜びであること等、現場で日々働いているからこその生のお声を伺うことができました。

早速miharuをはじめ、積み木手帖の4人のメンバーで話し合いを重ねることに。

『こんなプロジェクトをやっていますよ』とSNSで紹介するだけなら、世の中にはたくさんのインフルエンサーがいるし、私たちがやる意味がない。

漆の素晴らしさも伝えながら、このプロジェクトの目的に沿った、なおかつ、積み木手帖の「積み木で人を幸せにする」「子どもと大人のコミュニケーションを豊かにする」というコンセプトにもかなった、積み木手帖らしい形とはどんなものなのか。

実現可能な形を模索してきました。

■miharu、はじめてのパターン表

そんな話し合いを重ねて出た積み木手帖の答えが、
『漆積み木パターン表』。

『積み木は自由度が高い反面、それゆえ不慣れだとハードルを感じる方もいらっしゃるおもちゃ。

病院で”積み木って楽しそう!”とアイキャッチになるようなものがあれば、小児科のお子さんたちや、そこに関わる大人たちに、”積み木で遊んでみようかな?”と思ってもらえるかもしれない。

積み木あそびのきっかけづくりなら、できそう!
その中で、漆の素晴らしさも伝えていけそう!』

miharuにとって、パターン表をつくるのは初めてのこと。

これまでつくってきた『積み木手帖』の本誌や、積み木手帖カレンダーとも、ほかのお仕事とも違う、お子さんへ向けた、積み木あそびと漆のわかりやすいガイドになる1枚をつくることにしました。

■『漆積み木パターン表』ができるまで

病院に納められる漆積み木でできる範囲で、どんなパターンを載せるのがいいのか、そして病院に置くには、お子さんが扱うには、どんな形状がいいのか、検討をスタート。

撮影のために貸していただいた漆積み木(4cm 基尺)は、鏡面のようなツヤと伝統工芸品の重厚感が今までのどの積み木とも違う雰囲気。同じ漆でも濃淡があったり、木目はしっかりと見えているので、それぞれに個性がある積み木です。

色が濃いので、パッと見で「重たい印象にならないかな?!」と一瞬心配したのですが、miharuの考えたパターンを見せてもらったら…

『か、かわいい!!!』

単純な形の積み木の組み合わせで、こんなのが作れるんだ!こんな少ないピース数なのに、しっかりmiharuらしさも出ている!

改めて積み木あそびの楽しさを見せてもらったうえに、普段、miharuが積んでいる5cm基尺とはスケール感が違った新鮮味もありました。

生き物や食べ物ははずせないね。
のりものも入れたい!
…と、パターンを1つ1つ決めていきました。

撮影では、これまでmiharuの積み木アートの楽しさ・美しさが伝わるように撮ってくれていましたが、今回はさらに、『それを真似して作れるように』という、わかりやすさも追及しています。

デザイン・レイアウトもしかりで、いちばんは「見やすさ」。すぐ真似できるように、どの積み木を何個使っているかが、すぐわかるように表示し、文字サイズや色も、幼児雑誌などの基準を満たすように配慮しています。

デザイン・編集・校正・印刷…という工程を少しずつ経て、2025年3月、『漆積み木パターン表』がようやく完成しました。

■『漆積み木パターン表』、各病院へ

いよいよできあがった『漆積み木パターン表』。

東北大学病院 小児科
長浜赤十字病院 小児科

こちらの2院に、千裕さん経由で届けていただきました。漆積み木の横に置いていただいています。(以降、プロジェクト対象病院に順次設置予定)

看護師・石田さん
『これは、すご過ぎます。本当にありがとうございます。(まったく同じ積み木が揃っていて完全再現できるのは東北大病院なので)病院の自慢になります。漆積み木はご家族にも好評なので、パターン表もみんな喜んでくれると思います。子どもたちはもちろん、子どもたちより喜ぶ大人が見たい気がします 笑 子どもの心や感性を守って、伸ばしてあげたいです。』

KINDI・中川千裕さん
『パターン表があることで、「積み木って楽しい!」と親子でつみき遊びにより親しんでもらえるきっかけになるかと思うと、とっても嬉しいです!見ているだけでワクワクして、思わず我が家でもすぐに子どもたちと漆つみきを手に取りました♩

私たちの想いに共感してくださった積み木手帖の皆さんの想いをたっぷり感じます。このパターン表が、積み木手帖ファンの皆さんにも手に取っていただけることで、まだプロジェクトを知らない方々にも知っていただける“架け橋”となりますように。そして、純粋に親子の大切な時間を楽しむきっかけとなったら、私たちも本当に嬉しいです。』

■『漆積み木パターン表』、はじめてのダウンロード販売

まだこのパターン表の制作段階だった頃、積み木手帖Instagramのストーリーズで、漆積み木を使ったプロジェクトが進行中だということにチラリと触れたところ、『漆おもちゃプロジェクト』に興味を持って下さったフォロワーさんが少なからずいらっしゃいました。

「今は、おもちゃが現役なので提供できませんが、将来寄付したいです」
「子育ては卒業しているのですが、協力できることがあったら教えてください」
「miharuさんの漆積み木作品、見たいです!」

等々…

この漆積み木パターン表は、プロジェクトの対象病院の小児科の子どもとたちと、そこに関わる大人のために無償でつくったパターン表ではありますが、皆さまにもこのプロジェクトに参加していただけるように、今回はじめてダウンロード形式にて、このパターン表を期間限定で販売することにしました。

売上の10%は『KINDI漆おもちゃプロジェクト』に寄付いたします。

パターン表が好きな子もいますし、必要としない子もいます。もちろん、どちらもOK!

また、掲載している漆積み木は漆加工されている非売品ですが、同じ4cm基尺の白木の積み木で再現することができます。(漆を塗ってみたい方は中川さんのInstagramで紹介されています)

パターン表どおりにつくってみるのもよし、『手持ちの積み木でここはこうしちゃおう!』とアレンジするのもよし、『同じテーマでつくるとしたら、どんなのつくる?』というお題集として利用するのもよし、miharuには珍しい4cm基尺の作品集として楽しむのもよし。

たくさんの方に楽しんでいただき、たくさんのご協力者の思いの詰まった『KINDI漆おもちゃプロジェクト』と
漆の魅力を知っていただけましたら嬉しいです。

【使用積み木】
・小さな大工さん
(4cm基尺・立方体・直方体・キャラメル・三角)
https://tiisanadaikusan.shop-pro.jp/

・エイベル ゴールデンレシオ(4種)
https://moinapi.com/?category_id=6155dcf651244e5993e48a68

※パターン表で使用しているのは漆塗りされた非売品です。白木の積み木で再現することができます

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■KINDI漆積み木プロジェクト
https://note.com/gnu_jp/n/n6205e60ef202

■KINDI・中川千裕さん
https://www.instagram.com/kindi_jp?utm_source=ig_web_button_share_sheet&igsh=ZDNlZDc0MzIxNw==

■GNU・中川喜裕さん
https://www.instagram.com/gnu_jp?utm_source=ig_web_button_share_sheet&igsh=ZDNlZDc0MzIxNw==

■看護師・石田渉さん
https://www.instagram.com/wwwataru_x?utm_source=ig_web_button_share_sheet&igsh=ZDNlZDc0MzIxNw==

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アートワーク:    髙木 美晴
ディレクション・文責:    志方 史
写真:    岩本 彩(花・ヒト)、石田渉さん、中川喜裕さん
デザイン:    久保田 藍
企画・販売:    積み木手帖
印刷会社:    八昭印刷株式会社
制作年:    2025年3月